アダンソン(その他表記)Michel Adanson

改訂新版 世界大百科事典 「アダンソン」の意味・わかりやすい解説

アダンソン
Michel Adanson
生没年:1727-1806

フランス植物学者。エクサン・プロバンスに生まれ,パリで育ち,ベルナール・ド・ジュシューBernard de Jussieuに師事。植物の自然分類は,先入観なしにすべての形質を同価値にとって比較し,多くの形質を共有する群を〈科〉にまとめて分類すべきことを主張し,《植物諸科Familles naturelles des plantes》(1763,64)を刊行,現在の数量分類学neumerical taxonomyの先駆をなした。またアフリカの生物研究の先駆者で巨木バオバブAdansoniaの報告者。《セネガル自然誌》(1757)の著がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アダンソン」の意味・わかりやすい解説

アダンソン
Adanson, Michel

[生]1727.4.7. エクサンプロバンス
[没]1806.8.3. パリ
フランスの博物学者。 1748年セネガルにフランス東インド会社事務員として滞在中,動・植物相鉱物の研究を行い,その結果は『セネガル博物誌』 (1757) として発表された。彼はまた,特定の性質だけに注目した C.リンネの体系は自然の類縁関係を反映しない人為的な体系であると批判し,独特の分類体系を作成したことでも知られる。すべての形質を考慮にいれた分類を志し,科のランクを重視し,統計的方法を導入するなどの特徴をそなえたものであったが,必ずしも普及せず,C.リンネの体系に圧倒された。

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