皮膚のなかに生じた
毛穴の奥にある
全身どこにでもできますが、顔面と頭部に多く発生します。数㎜~数㎝のしこりで、なだらかに盛り上がるものと盛り上がりのないものがあります。しこりの表面の皮膚には、ふさがった毛穴のように見える黒色の点状陥没がひとつみられることが多いのですが、そのほかには表面に異常はありません(図77)。
ただし、袋が皮膚の内部で破れた場合には、袋の内容が周囲にもれ出て激しい炎症を起こし、急激に赤くはれ上がります。
通常は見た目だけで診断できます。診断に疑いがある場合には手術によって摘出し、病理検査を行います。
手術により袋ごと全部摘出します。切開して内容を取り除くだけでは必ず再発します。炎症を起こした場合には袋をきれいに摘出することが困難になるので、炎症をひかせるために切開だけを行う場合があります。このような場合には、炎症がなくなって数カ月以上たってから手術するとうまく摘出できます。
皮膚科専門医を受診し、アテロームに間違いないかどうか診察を受けます。胸部、腹部、背部などで小さいものは、気になる大きさになるまで放っておいても問題はありません。顔面や頭部に生じた場合には、傷跡が大きくならないようにアテロームが小さいうちに手術を受けることをすすめます。
田村 敦志
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
皮膚にできる一種の腫瘤(しゅりゅう)で、粉瘤ともよばれる。
[編集部]
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[動脈硬化の分類]
動脈硬化は病理形態学的には粥状硬化,中膜硬化,小・細動脈硬化の3型に分類される。(1)粥状硬化 アテローム硬化ともいう。3型のうち最も多くみられ,脳,心臓,末梢血管の循環障害をひき起こし,脳卒中や虚血性心疾患などの原因となるので,臨床上重要である。…
※「アテローム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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