日本大百科全書(ニッポニカ) 「アブキール湾の戦い」の意味・わかりやすい解説 アブキール湾の戦いあぶきーるわんのたたかい 1798年8月1日、イギリス海軍がフランス艦隊を撃滅した海戦。アブキールAboukir湾はエジプトのアレクサンドリアから20キロメートルの距離で、フランス艦隊はナポレオンのエジプト遠征に従軍し、陸兵3万を上陸させたのち、約1.5キロメートルの船列をつくって海上に停泊中を、ネルソンの艦隊に攻撃された。数時間の砲撃戦ののち、両艦隊は接近戦に入り、フランソア・ブリュエ提督下のフランス艦隊は破滅的な敗北を喫した。この結果、地中海の制海権はイギリスの手に握られ、ナポレオンのエジプト遠征軍は完全に孤立せざるをえなくなる。[金澤 誠] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例