アマウイキョウ(読み)あまういきょう(その他表記)Florence fennel

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アマウイキョウ」の意味・わかりやすい解説

アマウイキョウ
あまういきょう / 甘茴香
Florence fennel
[学] Foeniculum vulgare Mill. var. dulce (Mill.) Thell.

セリ科(APG分類:セリ科)の多年草。別名イタリアウイキョウ、フローレンスウイキョウ。南ヨーロッパ原産で、日本へは明治時代の中ごろに渡来したといわれる。ウイキョウの変種で、やや小形。根出葉の葉柄基部は詰まって重なり合い、土寄せして軟白するとソフトボール大に肥大する。この部分はセロリに似た風味で、おもにイタリアでフェニッキオとよんで、生食または煮食する。葉や花はウイキョウに似る。果実はウイキョウより大形で、香りと甘味があり、香味料として用い、またウイキョウ油をとる。栽培はウイキョウと同様で、春、日当り排水のよい砂質壌土に播種(はしゅ)、翌年の夏開花結実する。耐寒性はやや弱い。

[星川清親 2021年11月17日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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