化学辞典 第2版 「アミリン」の解説
アミリン
アミリン
amyrin
C30H50O(426.72).アミレノール(amyrenol)ともいう.ウルサン骨格をもつ五環式トリテルペンアルコールのα-アミリンと,オレアナン骨格をもつβ-アミリンとがある.高級脂肪酸のエステルとしてトリモチなどに含まれているほか,多くの植物の皮,樹脂,乳液中に存在している.マニラエレミ樹脂から単離する.【Ⅰ】α-アミリン:融点186 ℃.+91.6°(ベンゼン).エーテル,ベンゼン,クロロホルム,酢酸などに可溶.アセタート;C32H52O2.融点227 ℃.+76.3°(クロロホルム).【Ⅱ】β-アミリン:融点198 ℃.+99.8°(ベンゼン).有機溶媒にはα-アミリンよりやや溶けにくい.アセタート;C32H52O2.融点241 ℃.+81.4°(クロロホルム).
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報