アラビア半島アルカイダ（読み）アラビアはんとうアルカイダ（その他表記）al-Qaeda in the Arabian Peninsula; AQAP

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アラビア半島アルカイダ
アラビアはんとうアルカイダ
al-Qaeda in the Arabian Peninsula; AQAP

イエメンを拠点とする武装勢力。2009年にサウジアラビアとイエメンの過激派組織が合流して発足。2000～04年，サウジアラビアとイエメンで，アメリカ合衆国を含む欧米諸国を標的としたテロが相次いだが，以後この地域のイスラム武装勢力の活動は沈静化していた。しかし 2006年に，イエメンのサヌア刑務所からアルカイダのメンバー 23人が脱獄。このうち，カーシム・アルライミと，かつてオサマ・ビン・ラディンの側近だったナセル・アル・ワハイシが，組織再建とイエメン国内でのテロを開始した。2009年1月，2人はイエメンとサウジアラビアの戦士を指揮下に置く新組織，アラビア半島アルカイダの結成を発表。2009年8月に起こった，サウジアラビアのムハンマド・ビン・ナーイフ内務大臣暗殺未遂事件にかかわった。過激派のイマームとして知られ，2001年アメリカ同時テロの実行犯 3人などテロリストを指導したとされるイエメン系アメリカ人アンワル・アウラキとの結びつきが疑われたため，AQAPはメディアの注目を集めた。

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