改訂新版 世界大百科事典 「アラマンダ」の意味・わかりやすい解説
アラマンダ
Allamanda
キョウチクトウ科の一属。アリアケカズラA.cathartica L.(英名common allamanda)が中でも最もよく知られており,黄色で大きならっぱ状の花は美しい。性質が強く作りやすいので,地植えや鉢植えされ,熱帯地方でも広く栽培される。日本へは明治末年に渡来した。この種は,南アメリカのギアナやブラジルの海岸地域を原産地とする常緑低木で,半つる状になる。葉は卵状披針形で先はわずかにとがり長さ10cmくらい。葉はやや厚く革質で光沢があり,通常4枚が輪生する。花弁は厚みがあり,先は5片に分かれ,横向きに咲き,径5~6cm。八重咲きのものもある。果実は球状をなし,径3cmくらいで果面に栗のいがに似た多数の肉厚のとげをつける。同属のオオバナアリアケカズラA.cathartica L.var.hendersoni Raffillは花は大きく花径8cmくらいある。ヒメアリアケカズラA.neriifolia Hook.は木立性で全体がやや小さい。繁殖は挿木により,温度の高い時期に挿す。冬季は保温する。
執筆者:古里 和夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報