アリモリソウ(読み)ありもりそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アリモリソウ」の意味・わかりやすい解説

アリモリソウ
ありもりそう / 有盛草
[学] Codonacanthus pauciflorus (Nees) Nees

キツネノマゴ科(APG分類:キツネノマゴ科)の多年草。茎は直立して高さ30~40センチメートル。葉は長楕円(ちょうだえん)形で長さ4~10センチメートル。秋に、頂生する円錐(えんすい)花序にまばらに白色の花をつける。花冠は広鐘形。雄蕊(ゆうずい)2本、仮雄蕊2本がある。蒴果(さくか)は倒披針(とうひしん)形で、種子は2~4個。九州南端から沖縄の林中に生え、台湾、中国南部、東南アジア、インドにかけて分布する。奄美(あまみ)大島浦上にある平有盛の墓地の近くで採集されたのでこの名がある。

寺尾 博 2021年10月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android