ギリシア神話に登場する人物。最高神ゼウス(または牧神パン)とニンフのカリストの子。母カリストが熊(くま)に変身したのち、ヘルメスの母マイアに育てられた。アルカスの母方の祖父リカオンは、ゼウスの全知を試すため、幼いアルカスを殺して料理し、ゼウスの食卓に供した。しかしたくらみを見抜いたゼウスは、リカオンの館(やかた)を雷で撃ち、リカオンを狼(おおかみ)の姿に変えてアルカスを生き返らせた。ある日、成人したアルカスは森で熊の姿の母親に会い彼女を追ってゼウスの神域に足を踏み入れた。そこに入った者はみな死刑となったが、親子を哀れんだゼウスは、彼らをおおぐま座とうしかい座(アルクトゥルス)に変身させた。その後、アルカスはリカオンの子の後を継いでペラスゴイ人の王となり、その民は彼の名をとってアルカディア人とよばれた。
[小川正広]
…このためアルテミスは,やがてオリュンポスの十二神の列に加えられたものの,独身を通す許しを父神から得,彼女にならって純潔をまもることを誓わせた一群のニンフたちとともに,もっぱら山野に狩りをして時を過ごした。しかしニンフのひとりカリストKallistōは,ゼウスに愛されて一子アルカスArkasを生んだので,女神(またはゼウスの后のヘラ)の怒りにふれて熊に姿を変えられ,のちこの母子は大熊,小熊の星座となった。また高名な猟師アクタイオンAktaiōnは,狩りの最中,水浴中の女神の裸身を目にしたため鹿に変じられ,みずからの犬どもに八つ裂きにされたという。…
…北極星を含む北天の星座。ギリシア神話では大神ゼウスとカリストとの間に生まれた猟師アルカスの変身譚に由来し,母(おおぐま座)とともに熊になった姿を表している。α星は光度+2.0等,スペクトル型F7の超巨星で,周期29.6年の分光連星である。…
※「アルカス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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