アルカリ骨材反応(読み)アルカリこつざいはんのう(英語表記)alkali-aggregate reaction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルカリ骨材反応」の意味・わかりやすい解説

アルカリ骨材反応
アルカリこつざいはんのう
alkali-aggregate reaction

セメントと骨材 (砂,砂利など) に水を加えて練り混ぜて硬化したコンクリートにおいて,アルカリ成分とシリカ成分の間で起こる化学反応。反応生成物であるガラス類似の物質水分を吸収すると膨張し,コンクリートがひび割れて欠け落ちることさえある。原因は,川砂利に代わってシリカ分が多い岩の砕石塩分を含む海砂利が使われるためと考えられる。 1977年に阪神高速道路橋脚で見つかったひび割れが,各地のビルや道路・鉄道の高架でも見つかって社会問題となった。ひび割れ部分に樹脂塗布・注入して補修するが,根本的な補修法は知られていない。

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