いかない(読み)イカナイ

精選版 日本国語大辞典 「いかない」の意味・読み・例文・類語

いか‐・ない

  1. 〘 連語 〙 ( 動詞「いく(行)」に打消の助動詞「ない」の付いたもの )
  2. ( 多く「…訳にいかない」の形で ) =いかん〔連語〕
    1. [初出の実例]「段々からだがわるくなって、座敷へ出る訳にもいかないから」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一三)
    1. (イ)いかん〔連語〕(イ)
      1. [初出の実例]「根が拵へ物といふものはいかないものさ」(出典:歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)五立)
    2. (ロ)いかん〔連語〕(ロ)
      1. [初出の実例]「由断をするといかないよ」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後)
  3. どうにもならない、の意。
    1. [初出の実例]「助けべいとおもったが所詮いがねへ事(こん)だから首を取った」(出典滑稽本・大千世界楽屋探(1817)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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