イシガオサム

20世紀日本人名事典 「イシガオサム」の解説

イシガ オサム

昭和・平成期の高校教師,翻訳家 良心的兵役拒否をしたキリスト者



生年
明治43(1910)年4月1日

没年
平成6(1994)年10月17日

出生地
福岡県北九州市

本名
石賀 修

学歴〔年〕
東京帝国大学文学部西洋史学科卒

経歴
東大在学中の昭和6年満州事変が起こり、戦争に疑問を持ち、クエーカーや無教会主義の非制度的なキリスト教共鳴。大学卒業後は療養生活。9年国際的な戦争反対者の組織・戦争抗止者インタナショナル(WRI)に参加。同年良心的兵役拒否を決意して簡閲点呼に参加せず、岡山憲兵分隊に留置4カ月、罰金50円で釈放。この間、エスペラントスウェーデン語を学び、17年からS.O.L.ラーゲルレーブ「エルサレム」(I・II)を翻訳。20年には国立療養所星塚敬愛園のハンセン病患者を看護。敗戦直前に応召されて衛生兵。戦後は筑陽学園高校教諭を務めた。46年兵役拒否の思想をつづった戦争中の日記をもとに「神の平和」を刊行

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「イシガオサム」の解説

イシガ オサム

1910-1994 昭和-平成時代のキリスト者。
明治43年4月1日生まれ。クエーカー,無教会主義のキリスト教に共鳴。東京帝大卒業後の療養生活中エスペラントとスウェーデン語をまなぶ。昭和9年戦争反対者の国際的組織WRIに加入し,18年良心的兵役拒否を実行。戦後は筑陽学園高教諭をつとめる。平成6年10月17日死去。84歳。福岡県出身。本名は石賀修。著作に「神の平和」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android