改訂新版 世界大百科事典 「イスタフリー」の意味・わかりやすい解説 イスタフリーal-Istakhrī 10世紀の地理学者。おそらくはファールス地方(イラン中南部)のイスタフル出身。生没年・伝記は不詳。彼の主著《道里および諸国記》は10世紀のイスラム世界での地理学の発展の最初のものとして高く評価されている。内容的には彼より少し前のバルヒーから多くを受け継いでいる。しかし彼の特徴は,バルヒーのように地図の作成だけではなく,各地についての情報をきちんと記述していくという態度にある。このような態度は,その情報の内容とともに次世代のイブン・ハウカルやマクディシーへと受け継がれ,10世紀の地理学の隆盛をつくりあげた。執筆者:湯川 武 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスタフリー」の意味・わかりやすい解説 イスタフリーal-Istakhrī 10世紀のイスラム教徒の地理学者。当時のイスラム世界全域をおおう地理書『諸道路と諸国に関する書』 Kitāb Masālik wa al-Mamālikの著者。同書はイブン・ハウカルの地理書の基礎となった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by