百科事典マイペディア 「イスラム復興運動」の意味・わかりやすい解説 イスラム復興運動【イスラムふっこううんどう】 〈イスラム原理主義〉とも称される。西欧型の近代化や社会・政治システムではなく,イスラムに根ざした社会をめざす思想・運動。第2次大戦後,中東・イスラム地域では社会主義やアラブ民族主義が大勢を占めた。しかしこれらのイデオロギーが,植民地主義の弊害による社会・経済構造や対イスラエル戦争による経済の停滞,貧富の格差の拡大などの前に失速すると,こうした状況を打破するために,イスラムの伝統にもとづいて現代社会の問題を解決しようという動きが興った。大衆的な社会運動や正当な政治参加を志向する組織と,テロや非合法活動も辞さない組織がある。前者の例がエジプトのムスリム同胞団やトルコの福祉党,後者がエジプトの〈イスラム集団〉やアルジェリアの〈武装イスラム集団〉など。→関連項目ウンマ|サイイド・クトゥブ|パン・イスラム主義|マウドゥーディー 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報