イヌウラジロ(その他表記)cliff brake
Pellaea

改訂新版 世界大百科事典 「イヌウラジロ」の意味・わかりやすい解説

イヌウラジロ
cliff brake
Pellaea

ホウライシダ科の常緑多年生シダ植物の属名。広い意味では,新大陸,オセアニアアフリカなどを中心に産する約80種のものの総称で,観葉植物として栽培されるものが多い。狭義では台湾産のP.henryi Christを指すが,本種は近年は別属のMildellaに含められるので,ここでいう約80種は,属の学名をそのまま読んでペルラエアと呼ばれることもある。広義のペルラエアには,葉柄が通常暗褐色で光沢があり,単羽状から2~3回羽状複生,小型で愛らしいものが多い。アジアンタムに似ているが,一般に葉質がより厚く,胞子囊群は葉縁に連生する。乾燥地に多く,栽培にあたっては用土の排水性に注意を要するが,強い光や乾燥には比較的強く,アジアンタムよりは作りやすいものが多い。マレーシアからオセアニアのP.falcata Fée,ニュージーランドP.rotundifolia (Forst.) Hook.,南アフリカP.viridis Prantl.などが親しまれており,最近北アメリカP.atropurpurea (L.) Link.やオーストラリアP.paradoxa (R.Br.) Hook.などの種もみられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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