イヌサフラン(読み)いぬさふらん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イヌサフラン」の意味・わかりやすい解説

イヌサフラン
Colchicum autumnale; colchicum

イヌサフラン科の多年草。ヨーロッパから北アフリカにかけて,湿った原野などに自生する。春,地下球根から広線形で長さ 30cm,幅 3~4cmの根出葉を 3~5枚出す。秋に葉が枯れたあと,サフランに似た淡紅紫色の花を開く。数花がまとまって膜質の鞘に包まれ,球根からぬき出るように伸びる。花は直径 9cmほどにもなり,また 6枚の花被片は長さ 3~5cmとなる。種子に含まれるアルカロイドコルヒチンは昔からリウマチに有効とされ,またこれで処理すると植物の細胞核分裂を阻害して染色体を倍加することができるので,細胞学の実験や育種に利用されている。なお,サフラン,ハナサフラン(→クロッカス)などはアヤメ科の植物で,花の外形上の類似から混同されやすい。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イヌサフラン」の意味・わかりやすい解説

イヌサフラン
いぬさふらん

コルチカム

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