イブンサウド(読み)いぶんさうど(その他表記)Ibn Sa‘ūd

精選版 日本国語大辞典 「イブンサウド」の意味・読み・例文・類語

イブン‐サウド

  1. ( Ibn Sa‘ūd ) サウジアラビアの初代国王(在位一九三二‐五三)。中央アラビアの元支配者の出身で、一九一九年のアラビア戦争後、イギリス支持を得て、アラビア全土を合併し支配した。(一八八〇頃‐一九五三

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 五三

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イブンサウド」の意味・わかりやすい解説

イブン・サウド
いぶんさうど
Ibn Sa‘ūd
(1880―1953)

サウジアラビアの初代国王。別名アブドゥル・アジズ‘Abd al-Azīz ibn ‘Abd al-Ramān。イスラム教ワッハーブ派を奉ずるリヤドサウド家に生まれる。1891年サウド家がイブン・ラシード家にリヤドを攻略されると、父とともに流浪を余儀なくされ、クウェート亡命。1901年リヤドを奪回し、ネジド地方に支配権を確立した。1921年イブン・ラシード家を滅ぼし、ネジドとその属領のスルタンとなる。1924~1925年メッカの太守ハーシム家フセインからヒジャーズ地方の支配権を奪取、1926年ヒジャーズ、ネジドとその属領の王を宣言。1932年国名をサウジアラビアと改めた。翌1933年アメリカの石油会社に全土の石油開発を許可し、後のサウジアラビアの富の源泉をつくった。1945年ルーズベルト大統領との会談後はアメリカの同盟者とみなされた。シオニズムには強く反対し、ルーズベルトやトルーマンにアラブの大義を主唱した。アラブ連盟ではエジプトと同盟し、ハーシム家の勢力拡大に対抗した。1953年11月9日没した。

[木村喜博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...

国際ブッカー賞の用語解説を読む