20世紀西洋人名事典 「イヴァンツァンカル」の解説
イヴァン ツァンカル
Ivan Cankar
1876 - 1918
ユーゴスラビアの小説家,劇作家。
スロベニア生まれ。
リュブリャーナの工業学校卒業後、ウィーン大学に進むが中退し、創作活動に専念する。1899年に発表した処女詩集「エロチカ」は反社会的だとされ、リュブリャーナ大僧正の怒りをかい、すべて焼却された。小説「ヴィニエテ」ではスロバキア市民の精神的貧困を描き、一躍作家としての地位を固めた。辛辣な風刺、豊かな叙情性に満ちた短編連作を得意としたほか、多くの中編、戯曲、政治的文書を発表し、スロベニア文学の開祖となった。主な作品には「異邦人」(1901年)、「斜面にて」(’02年)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報