出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… 古代インドの神話では,夜の女神ラートリーRātrīは太陽の母親で,毎夜胎児の太陽を身ごもってはたいせつにはぐくんで出生させるが,太陽が分娩されると同時に夜は終わり,ラートリーは消滅せねばならぬので,彼女はこの愛児を自分の乳を与えて育てることはできない。そこでラートリーが生む太陽を代わって育てるのが,彼女の妹の曙の女神ウシャスUṣasで,彼女は同時に,闇の悪魔たちを激しい攻撃を加え西の果てに追い払って,世界に夜明けをもたらす。つまりこの神話では,夜は,一方で太陽を胎内で保護し成長させる慈しみ深い母神と,他方で朝の到来を妨げるおぞましい悪魔と,相反する二つの面と姿を持つとみなされているわけである。…
※「ウシャス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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