暗黒(読み)アンコク

デジタル大辞泉 「暗黒」の意味・読み・例文・類語

あん‐こく【暗黒/闇黒】

[名・形動]
真っ暗なこと。全く光のささないこと。くらやみ。また、そのさま。「―の宇宙
社会秩序が乱れ、また、人間性文化が極度に圧迫されて、悪事や不安がはびこること。また、そのさま。「―の時代」「―地帯
希望がもてない状態であること。また、そのさま。
「―な前途を照らす光明のように」〈鴎外阿部一族
未知であること。たしかに存在するが、その正体が直接明らかになっていないこと。「―大陸」「―物質
[類語]暗闇暗がり真っ暗闇夕闇宵闇夜陰薄暗がり手暗がり真っ黒いか黒い黒い黒黒黒ずむどす黒い浅黒い色黒真っ黒け真っ黒黒っぽい漆黒黒み黒色こくしょく墨色赤黒い青黒い黒む純黒直黒ひたぐろ鉄色煤色すすいろ烏羽からすば烏の濡れ羽色がんぐろ薄黒い黒変黒ばむ真っ暗ブラックダーク

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「暗黒」の意味・読み・例文・類語

あん‐こく【暗黒・闇黒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 真っ暗なこと。くらやみ。また、色の黒いこと。
    1. [初出の実例]「時夜色闇黒、有臭風、自庭外起」(出典碧山日録‐長祿四年(1460)六月二五日)
    2. 「其夜甚だ暗黒にして、僅に少許(すこしばかり)船貨上陸せし比」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉四)
    3. [その他の文献]〔韓詩外伝‐三〕
  3. ( 比喩的に、精神、生活、また、社会、時代などについて ) 乱れたり、おさえつけられたりしていて希望がもてない状態であること。
    1. [初出の実例]「時方闇黒、内外騒擾」(出典:日本外史(1827)三)
    2. 「暗黒の淵から吾人の疑(うたがひ)千載の下に救ひ出してくれた者は」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「暗黒」の読み・字形・画数・意味

【暗黒】あんこく

闇黒。

字通「暗」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android