ウーンデッドニー(その他表記)Wounded Knee

翻訳|Wounded Knee

改訂新版 世界大百科事典 「ウーンデッドニー」の意味・わかりやすい解説

ウーンデッド・ニー
Wounded Knee

アメリカ合衆国,サウス・ダコタ州南西部,パインリッジ・インディアン保留地内の地名白人による最後のインディアン大量虐殺の地として有名。1890年12月29日,ビッグ・フット酋長の率いるスー族の一部族団がこの地で第7騎兵隊に包囲されて降服したあと,一発の銃声をきっかけに虐殺が始まり,女子どもを含む約200人のインディアンが兵士に殺された。1960年代後半以降,インディアン・ナショナリズムの高揚とともに,ウーンデッド・ニーは〈レッド・パワー〉の聖地となり,73年2月28日,アメリカ・インディアン運動(AIM)は同地を占拠してスー族国家の独立宣言を行い,世間の注目を集めた。
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百科事典マイペディア 「ウーンデッドニー」の意味・わかりやすい解説

ウーンデッド・ニー

米国,サウス・ダコタ州南西部のパイン・リッチ保留地内にある地域。1890年,米国第7騎兵隊が移動中のスー族350人を捕らえ,ウーンデッド・ニー・クリーク河畔で無差別に銃撃し,二百数十人が虐殺された。また1973年には,先住民の運動団体〈アメリカ・インディアン運動〉が,内務省インディアン局の改革,保留地の実態調査などを要求してこの地を武装占拠し,連邦政府との間で戦闘となった。この事件は大きな注目を集めてパン・インディアン運動を勢いづけ,以後,この地はアメリカ先住民の虐殺と抵抗の歴史を象徴するようになった。→アメリカ・インディアン

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