スー族(読み)スーぞく(英語表記)Sioux

翻訳|Sioux

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スー族」の意味・わかりやすい解説

スー族
スーぞく
Sioux

アメリカインディアン,スー語系諸族のうち,3つの民族集団,サンティ (ダコタ) ,ヤンクトン (ナコタ) ,ティトン (ラコタ) の総称。「スー」は「敵」を意味するオジブワ族による呼称で,「同盟者」を意味する「ダコタ」などは,自称というより3つの集団間の友好関係を表現する言葉である。 17世紀以前にはスペリオル湖周辺でワイルドライス採集トウモロコシやウリなどを栽培する半農・半漁経済を営んでいたが,スペイン人から手に入れたウマを飼育するようになった 1760年頃から大平原地帯に進出し,典型的な季節移動バイソン猟に立脚する文化を形成した。ティピーという円錐形天幕に住み,戦士が秘密結社をつくるなど,その文化と社会組織はほかの平原インディアンと相似している。また,アパッチシャイアンと並んで白人の侵略に最も激しく抵抗したが (→リトルビッグホーンの戦い ) ,1890年のウンデッドニーの虐殺以降,その活動は衰微した。現在では約4万人のスー族がいくつかの指定居留地に分散している。

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