エッセ・エスト・ペルキピ(英語表記)Esse est percipi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

エッセ・エスト・ペルキピ
Esse est percipi

「あるとは知覚されることである」とするバークリー主観的観念論立場を表わす命題。すなわち彼は,感覚性質をになうものとして考えられた物質的実体なるものは不可知で,無意味であるとして,個々物体はわれわれの精神なかにある感覚,表象結合と考えた。この命題がカントにより不可知論と批判されたことは有名。

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世界大百科事典(旧版)内のエッセ・エスト・ペルキピの言及

【バークリー】より

…全体として,数学的・自然科学的な概念構成の世界から日常的な知覚の経験に立ち返り,その次元で存在の意味を問いなおそう,というのがこの書の基本精神である。一方,《人知原理論》では,視覚対象は〈心の中〉に存在するにすぎないという前著の主張が知覚対象の全体に広げられ,〈存在するとは知覚されること(エッセ・エスト・ペルキピesse est percipi)〉という命題が非物質論の根本原理として確立される。何ものも〈心の外〉には,すなわち知覚を離れては存在しないとすれば,もはや〈物質的実体〉の存在を認める余地はない,というのである。…

※「エッセ・エスト・ペルキピ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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