主観的観念論(読み)シュカンテキカンネンロン

デジタル大辞泉 「主観的観念論」の意味・読み・例文・類語

しゅかんてき‐かんねんろん〔シユクワンテキクワンネンロン〕【主観的観念論】

哲学で、世界ないし一切の事物の客観的な存在を否定し、それらを個人主観意識内容もしくは自我の働きの所産と考える立場バークリーフィヒテなどに代表される。→客観的観念論

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精選版 日本国語大辞典 「主観的観念論」の意味・読み・例文・類語

しゅかんてき‐かんねんろんシュクヮンクヮンネンロン【主観的観念論】

  1. 〘 名詞 〙 哲学で、事物の存在は、個人の主観がもっている表象または感覚内容にすぎないとする説。存在とは知覚されてあることとするバークリーの観念論など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主観的観念論」の意味・わかりやすい解説

主観的観念論
しゅかんてきかんねんろん
subjektiver Idealismus

個人の意識作用を離れてはなにものも独立には存在しないとする観念論の一つの立場。 F.シェリング自己の観念論を I.フィヒテのそれから区別するため,後者の観念論を主観的,自身のそれを客観的観念論と呼んだ。ヘーゲルは自己の観念論を両者総合であるとして絶対的観念論と呼んだ。

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