エリシオン(読み)えりしおん(その他表記)Ēlysion

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エリシオン」の意味・わかりやすい解説

エリシオン
えりしおん
Ēlysion

ギリシア神話において、神々に愛された英雄や愛国者たちが、死後、幸福で充実した生活を楽しんだ場所。詩人ヘシオドスは、ここをマカローン・ネーソイ(至福者の島)とよんだ。ホメロス叙事詩などでは、ハデスの支配する地下冥界(めいかい)とは明瞭(めいりょう)に区別され、西の果てのオケアノスの流れに面した野原、またはその流れの中に浮かぶ島とされ、ラダマンティス(またはクロノス)が支配したとされる。後のウェルギリウスの『アエネイス』では、エリシオンは地下の冥界に移されている。

[小川正広]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む