エルドマン(その他表記)Nikolai Robertovich Erdman

改訂新版 世界大百科事典 「エルドマン」の意味・わかりやすい解説

エルドマン
Nikolai Robertovich Erdman
生没年:1902-70

ソ連邦劇作家。ドイツ系のロシア人で,舞台装置家の兄ボリスの影響をうけて,初めは軽演劇用の時事風刺台本を手がけたが,1925年《委任状》を完成(翌年メイエルホリド劇場が上演)。第2作《自殺者》(1928)も同劇場が稽古を進めたが,上演を禁じられた。ともに革命直後のソ連市民の右往左往ぶりを巧みなしゃれと痛烈な風刺で描いた喜劇である。以後は映画,オペラ,オペレッタの台本や,ドストエフスキーの《ステパンチコボ村》(1957上演),レールモントフの《現代の英雄》(1965上演)等の脚色を手がけたのみ。スターリン時代の災いを被った劇作家のひとりである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルドマン」の意味・わかりやすい解説

エルドマン
Erdman, Nikolai Robertovich

[生]1902.11.16.
[没]1970
ソ連の劇作家。革命後のロシアの社会混乱を風刺した作品が多い。代表作『命令書』 Mandat (1925) は V.メイエルホリドの演出で上演された。

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