オオバベニガシワ(その他表記)Alchornea trewioides(Benth)Mueller-Arg.

改訂新版 世界大百科事典 「オオバベニガシワ」の意味・わかりやすい解説

オオバベニガシワ
Alchornea trewioides(Benth)Mueller-Arg.

萌芽のときの若芽が鮮紅色で美しく,切花や庭木にされるトウダイグサ科の落葉低木。花屋アカメガシワと誤って呼ばれることもあるが,別物である。互生する心形から円心形の葉は,若葉のときは紅色を帯びるが,のち緑色となる。葉柄は長く,葉縁には鋸歯がある。開花は春,雌雄同株だが,異なった花序に,小さな花を穂状につける。中国大陸南東部原産で,日本では関東以西の暖地露地で栽植される。根から不定芽を生じやすく,急速に繁殖し株立ちとなる。土質は選ばない。よく似て,葉の鋸歯が大きく,先がよりとがるアミガサギリA.liukuiensis Hayataが奄美大島琉球諸島に分布している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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