不定芽(読み)フテイガ(その他表記)adventitious bud

デジタル大辞泉 「不定芽」の意味・読み・例文・類語

ふてい‐が【不定芽】

葉や根、茎の節間など、普通には芽を生じない場所から出る芽。クモノスシダコモチシダなどにみられる。→定芽

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精選版 日本国語大辞典 「不定芽」の意味・読み・例文・類語

ふてい‐が【不定芽】

  1. 〘 名詞 〙 葉腋以外の葉・根・茎の節間など普通、芽を生じない場所から現われる芽。セイロンベンケイソウ葉縁、コモチシダの葉の上面の例がよく知られている。〔植物学語鈔(1886)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「不定芽」の意味・わかりやすい解説

不定芽 (ふていが)
adventitious bud

植物のは,ふつう茎頂や葉腋(ようえき)のように定まった場所につくられる。これらを頂芽腋芽副芽などといい,一括して定芽definite budという。これに対し,定芽以外にも植物体のいろいろの部分から芽が生じることがあり,それらを一括して不定芽という。葉に生じるのにクモノスシダ,コモチシダ,コモチマンネングサ,根に生じる(根出芽)ものにウンランヤナギなどがある。茎でもイワヒメワラビなどの腋外芽は不定芽の一種である。不定芽のうちにはそのまま母体から分離して繁殖体になる無性芽gemma(むかご)となるものも多い。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「不定芽」の意味・わかりやすい解説

不定芽
ふていが
adventitious bud

なんらかの理由で,葉面とか根の一部とかその他本来は芽を生じない器官や組織から出る芽の総称。クモノスシダ,オリヅルシダショウジョウバカマでは葉の先に,コモチシダでは葉の表面に,またセイロンベンケイソウでは葉の縁に生じ,それらが地に落ちて幼植物となる。ベゴニアの挿葉なども好例。またニセアカシアナツメなどでは横走する根のところどころに生じて繁殖する。茎の先端から生じる頂芽,葉腋から生じる腋芽または副芽のように,定まった場所から生じる定芽に対する。

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盆栽用語集 「不定芽」の解説

不定芽

植物の芽というのはある程度吹く場所が決まっていて、そのほとんどが葉脇の近辺であるが、それ以外の部分から出る芽を不定芽と呼んで普通の芽と区別する。と言ってもそれほど珍しいことでなく、樹種によっては幹や枝の途中から頻繁に吹く。

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世界大百科事典(旧版)内の不定芽の言及

【芽】より

…芽にはさまざまな種類がある。広く一般的に植物体の一定部位に発生することがきまっているものを定芽,それ以外のものを不定芽という。
[定芽]
 苗条(シュート)の頂端にある頂芽と,苗条の側方につくられる側芽とがある。…

※「不定芽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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