オドリング(読み)おどりんぐ(その他表記)William Odling

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オドリング」の意味・わかりやすい解説

オドリング
おどりんぐ
William Odling
(1829―1921)

イギリスの有機化学者。19世紀後半、A・ケクレによる炭素の四価性(1858)とベンゼン構造(1865)の提示に至る有機化学建設期に活躍した。E・フランクランドによる飽和容量(原子価)概念(1852)およびC・ジェラール(ゲルアルト)による型の理論(1853)の提起を受けて多塩基性の根(こん)(イオンになりうる基)の概念を示し、A・W・ウィリアムソンとともに、ケクレに影響を与えた。1872年から1912年までオックスフォード大学の化学教授を務める。1854、1855年、型の表現において、原子および有機基の肩にダッシュをつけ、その数によって塩基度を表現し、ウィリアムソンの多重型の概念の拡張表現を与えた。1857年、元素を13の群に分けたが、これはメンデレーエフの周期律への過渡的段階の仕事としての意味をもった。

[荒川 泓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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