デジタル大辞泉
「塩基度」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
えんき‐ど【塩基度】
- 〘 名詞 〙 酸の一分子中に含まれる水素原子のうち、金属原子または陽性基で置換できる水素原子の数をいう。その数によって、一塩基酸、二塩基酸、三塩基酸などという。〔稿本化学語彙(1900)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
塩基度
えんきど
basicity
酸1分子中に存在する水素原子のうち、金属イオンまたは多原子陽イオンで置換することのできる水素原子の数を、その酸の塩基度という。酸が中和反応するとき、相手の塩基との間の当量の尺度として用いられるため、このようによばれる。たとえば、酸は、塩基度によって、一塩基酸――塩酸HCl、臭化水素酸HBr、硝酸HNO3、酢酸CH3COOHなど、二塩基酸――硫酸H2SO4、シュウ酸H2C2O4など、三塩基酸――リン酸H3PO4、ヒ酸H3AsO4などのようによばれる。
[中原勝儼]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
塩基度
えんきど
basicity
酸の1分子中に含まれる水素原子のうち,金属原子で置換しうる水素原子の数を,その酸の塩基度という。塩基度により酸は一塩基酸 (たとえば塩酸 HCl) ,二塩基酸 (たとえば硫酸 H2SO4 ) などに分類される。塩基度2以上を多塩基酸という。有機酸の場合には,1分子中に含まれるカルボキシル基やスルホン基の数に相当する。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
塩基度【えんきど】
酸1分子から生ずる水素イオンH(+/)の数。塩酸HCl,酢酸CH3COOHは塩基度1,硫酸H2SO4は2,リン酸H3PO4は3である。これらを塩基度によって一塩基酸,二塩基酸,三塩基酸などと呼ぶ。
→関連項目酸
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の塩基度の言及
【酸・塩基】より
…たとえば弱酸といわれるHCN,H3BO3,CH3COOH,H2CO3などではそれぞれpKaが9.32,9.23,4.76,3.9であり,中程度の酸H3PO4,H2CrO4で2.15,0.74,強酸のHCl,HBr,HIなどでは測定できないほどであるが,推定値で-7,-9,-10などとされている。 酸がH+を放出するものであるといっても,その放出のしかたには各種のものがあり,一般に酸1分子当り放出するH+の数をその酸の塩基度といっている。 一塩基酸 HCl,HBr,HNO3,HOCN, HClO,HClO4 二塩基酸 H2CO3,H2SO4,H2S2O3,H2 CrO4,H2PtCl6 三塩基酸 H3PO4,H3[Fe(CN)6]塩基については,H+を減少させるものであるから,1分子当りで減少させる数をその塩基の酸度という。…
【スラグ】より
…蛍石CaF2はスラグの流動性を上げるために効果的なフラックスであるが,その理由は十分理解されていない。
[スラグの塩基度]
水溶液の酸性度が水素イオン濃度(正確には活量)で定義されるpHで記述されると同様に,スラグについては酸素イオン濃度が高いものを塩基性スラグ,低いものを酸性スラグと定義すべきであるが,測定原理の理論的制約のために便宜上塩基性酸化物濃度と酸性酸化物濃度の比をもって塩基度を定義することが多い。一般にNa2O,CaO,MgO,MnO,FeO,Fe2O3,Al2O3,TiO2,B2O3,SiO2,P2O5の順に塩基性酸化物から酸性酸化物に推移するといわれている。…
※「塩基度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 