日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
オフシャニコ・クリコフスキー
おふしゃにこくりこふすきー
Дмитрий Николаевич Овсянико‐Куликовский/Dmitriy Nikolaevich Ovsyaniko-Kulikovskiy
(1853―1920)
ロシアの文芸学者、言語学者。1876年、ノボロシースク大学卒業後、プラハとパリで比較言語学やサンスクリットを学ぶ。1887年カザン大学教授、翌1888年ハリコフ(ハルキウ)大学に転任し、言語と芸術について研究。ポテブニャの言語心理学説とテーヌの芸術哲学的方法とを結合した独自な文芸理論を確立。この原理を適用して多くの論文が書かれたが、『ロシア・インテリゲンチャの歴史』全3巻(1906~1911)と、彼自ら監修にあたった『19世紀ロシア文学史』全5巻(1908~1910)はいまも価値が高い。
[箕浦達二 2018年6月19日]
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