かかし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「かかし」の意味・わかりやすい解説

かかし

案山子と書く。農作物の鳥獣害を避ける手段で、およそ3種に分けられる。(1)田に注連(しめ)をはり、竹や藁(わら)で人形をつくり、蓑笠(みのかさ)を着せ弓を持たせて田畑に立て、鳥獣の害を防ぐもの。「しめ」、「そめ」などともいう。(2)かがし(嗅(か)がし)とよばれ、悪臭を放つものを串(くし)に刺して鳥獣を追い払うもの。(3)「おどし」という、音をたてて鳥獣を脅す鳴子(なるこ)もかかしの一つといえる。これらの3種は、地方によって名称や内容がさまざまに混用されている。長野県ではカガシアゲとかソメノトシトリとかいって、旧暦10月10日にかかしを田からもってきて庭先に立てて祭る風がある。餅(もち)を搗(つ)いて、長い大根を案山子様の箸(はし)といってこれに添えてかかしに供える所もある。かかしを田の神の代表としているのである。

[大藤時彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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