斜面を吹き降りてくる風。カタバチックkatabaticの語は、ギリシア語で下降を意味するカタkataと、越えて動いていく意味のバトスbatosからなり、斜面下降風と訳される。斜面上昇風anabatic windとは反対の風系である。斜面下降風が温暖なとき、これを一般にフェーンとよぶ。反対に寒冷なときは「おろし」またはボラなどとよばれているが、学術上の術語としては重力風という。カタバチック風のうち、もっとも簡単で小規模のものは、夜間に山腹を吹き降りてくる山風である。
大規模なカタバチック風はボラのほか、ノルウェーの峡谷(フィヨルド)、グリーンランドおよび南極大陸の周辺部などに現れる。南極大陸沿岸部の東アデリー・ランドは世界でもっとも風の強い所であるが、その風は氷壁を吹き下ってくるカタバチック風である。1951年の観測によると、平均風速が毎秒33メートルに達した日数は1年で122日、14メートル以下の日はわずかに22日、その年の3月22日から23日にかけての平均風速は毎秒48メートルで、この3月の平均風速は29メートル、この年の年平均風速は18メートルに達した。
[根本順吉]
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新