カブール川(読み)カブールがわ(英語表記)Kābul

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カブール川」の意味・わかりやすい解説

カブール川
カブールがわ
Kabul

アフガニスタン領からパキスタンへ流れているインダス川支流全長約 700km,そのうち約 560kmがアフガニスタン領内を流れる。ウナイ峠のふもとが水源地。パルワーン州,カブール州およびナンガルハール州を流れ,ジャラーラーバード付近でコナル川と合流。深い峡谷を刻みながらカイバー峠の北側を通って,パキスタン領に入り,ペシャワル平原を潤しながら,インダス川へと流入する。パンジェシェールには発電所が完成されている。ジャラーラーバードから下流は筏と小舟航行可能。このカブール川渓谷は前 330~326年にアレクサンドロス大王がインドに侵入した通路であった。 1945年以後は,ペシャワル-ジャラーラーバード-カブール間のハイウェーが並行している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カブール川」の意味・わかりやすい解説

カブール川
かぶーるがわ
Kābul

アフガニスタン、パキスタンを流れる、インダス川の支流。カーブル川ともいう。アフガニスタン中央東部のパグマン山地に発し、アフガニスタンの首都カブールを通過してのち、カイバー峠の北方国境を越えてパキスタンに入り、アトックの北郊でインダス川に合流する。全長約510キロメートル。アフガニスタン、パキスタン両国で灌漑(かんがい)用水として用いられるほか、アフガニスタンでは水力発電用にも利用されている。パンジシール川、スワット川などの支流をもつ。

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