カペナウム(その他表記)Capernaum

改訂新版 世界大百科事典 「カペナウム」の意味・わかりやすい解説

カペナウム
Capernaum

イエスキリストの宣教の中心地で,ガリラヤ湖北岸にある町。シリアからヨルダン川を越えて地中海岸へ抜ける古い商業路の入口に当たっていた。また周辺のガウラニテス(現在のゴラン高原)からとれた豊富な穀物ローマに出荷されたが,それを規制する税関があり,ローマ軍が駐留していた。イエスが説教し,病人をいやしたシナゴーグはローマの百人隊長が寄進したもので(《マタイによる福音書》8:5~13,《ルカによる福音書》7:5),その跡に3世紀(または4~5世紀ごろ)に建てられた白色石灰岩製バシリカ式シナゴーグが発掘されている。そのすぐ近くから5世紀ごろ使徒ペテロの家の跡に建てられたと信じられている〈聖ペテロの家の教会〉の遺構(八角形聖堂)が発掘されている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カペナウム」の意味・わかりやすい解説

カペナウム
Capernaum; Capharnaum

カペルナウムとも呼ばれる。ガリラヤ湖北西岸にあった古代都市。現イスラエルのケファルナフム (「ナホムの村」の意) 。キリストの第2の故郷として有名。当時はローマの守備隊駐屯地,地方の行政中心地であった。イエスは,ペテロ,アンドレア,マタイらの弟子をここで得た。 1905年以来発掘が行われている。その最も主要な遺跡は2~3世紀のユダヤ教礼拝堂である。

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