日本大百科全書(ニッポニカ) 「カライム語」の意味・わかりやすい解説 カライム語からいむごKaraim リトアニア共和国およびウクライナとポーランドの一部で約500人(1989)が話している、トルコ系諸言語の一つ。自称はカライ。トルコ語族のうち、タタール語などとともに西方語派に属する。北部方言と南部方言の差は小さくない。8世紀末からヘブライ文字によって書かれ、宗教目的に利用されていた。現在はリトアニアのラテン文字、キリル文字などを使っているが、口頭語のみで、正書法は存在しない。[竹内和夫][参照項目] | トルコ系諸言語 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カライム語」の意味・わかりやすい解説 カライム語カライムごKaraim language カライ語ともいう。リトアニア,ウクライナ,およびクリミア半島に住むチュルク諸族の言語。話し手約 6000人。クミク語などとともにチュルク語および同系の諸言語の北西方言 (キプチャク方言) に属する。話し手はユダヤ教を信仰しており,16世紀から 19世紀までヘブライ文字を用いていた。現在でも教典類には用いているが,20世紀になってからは大部分ロシア文字を使用。カライムはカライ (qaray「ユダヤ教徒」の意) のヘブライ語複数形。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報