ユーカリ油(読み)ユーカリユ(その他表記)eucalyptus oil

デジタル大辞泉 「ユーカリ油」の意味・読み・例文・類語

ユーカリ‐ゆ【ユーカリ油】

ユーカリノキおよび近縁種の葉に含まれる精油水蒸気蒸留により得られ、主成分シネオール。特有の香りがある。消炎清涼去痰きょたん薬や香料に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「ユーカリ油」の意味・読み・例文・類語

ユーカリ‐ゆ【ユーカリ油】

  1. 〘 名詞 〙 ユーカリ類の葉や枝を水蒸気蒸留して得られる油。芳香、防腐性があり、石けんなどの香料や医薬品に用いられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「ユーカリ油」の意味・わかりやすい解説

ユーカリ油 (ユーカリゆ)
eucalyptus oil

ユーカリ類の葉を乾燥し,これから抽出して得られる精油。一般に生葉に0.7~0.9%含有される。ユーカリ属には数百の種があり,それぞれから得られる精油の成分は異なるが,代表的なものはシネオールC10H18O40~80%を主成分とし,ピネンC10H16,ピノカルベオールC10H16Oなどを含む。レモンユーカリなどはゲラニオール,シトロネロールなどを含むことも知られている。ユーカリ油は駆虫剤防腐剤に用いられるほか,咳止めに吸引用としたり,ハッカを混じて温湿布用などにも利用される。セッケンリキュールなどの香料ともされる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユーカリ油」の意味・わかりやすい解説

ユーカリ油
ゆーかりゆ
eucalyptus oil

オーストラリア原産フトモモ科のユーカリノキの葉を水蒸気蒸留すると得られる精油。主要成分はユーカリの種類によって異なり、シネオール系ユーカリ油(シネオールを70%以上含む)、ピペリトン・フェランドレン含有ユーカリ油、シトロネラール・酢酸ゲラニル含有ユーカリ油の3種に大別される。用途は薬用が多く、口腔(こうくう)剤、咳(せき)止め、消毒剤および合成香料原料となる。また、樟脳白油(しょうのうはくゆ)(シネオール含有)は人造ユーカリ油として使用されている。

[佐藤菊正]

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化学辞典 第2版 「ユーカリ油」の解説

ユーカリ油
ユーカリユ
eucalyptus oil

テンニン科ユーカリ属(Eucalyptus globulusなど)の葉を水蒸気蒸留すると得られる.主成分はシネオールで60% 以上含まれる.無色または帯黄色の芳香油.0.910~0.930.1.460~1.469.医薬品,せっけん,練り歯磨き香味料などに用いられる.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユーカリ油」の意味・わかりやすい解説

ユーカリ油
ユーカリゆ
eucalyptus oil

ユーカリ属の植物の葉,枝を水蒸気蒸留して得られる精油で,ユーカリプトール,ピネン,カンフェン,ゲラニオール,リモネン,シトロネラールなどのテルペンを多く含む。石鹸,歯磨き用香料,医薬品などに用いられる。

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栄養・生化学辞典 「ユーカリ油」の解説

ユーカリ油

 フトモモ目フトモモ科ユーカリノキ属の[Eucalyptus globulus]の葉を水蒸気蒸留して得る精油で,1,8-シネオールを主成分とする.薬剤や着香剤として使われる.

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世界大百科事典(旧版)内のユーカリ油の言及

【ユーカリ】より

…材は心材淡黄褐色,気乾比重0.75~1.0で,建築,枕木,電柱,器具,パルプなど用途が広い。葉からユーカリ油をとり,薬用,駆虫剤,香料に用いる。 ユーカリ属Eucalyptusは400~500種の樹木からなり,そのほとんどがオーストラリアおよびタスマニア島に分布する。…

※「ユーカリ油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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