キクバヤマボクチ(読み)きくばやまぼくち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キクバヤマボクチ」の意味・わかりやすい解説

キクバヤマボクチ
きくばやまぼくち / 菊葉山火口
[学] Synurus palmatopinnatifidus (Makino) Kitam.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。茎は高さ0.7~1.0メートル、しばしば斜上する。根出葉には長い柄があり、茎葉は少数でまばらに互生する。いずれも葉の裏面には白い綿毛を密生する。10~11月、大形の頭花を枝の先にややうつむいてつける。滋賀県以西の本州、四国、九州の山地草原に生える。名は、葉がキクに似て掌(しょう)状に中裂するヤマボクチという意味である。なお、キクバヤマボクチの上部の葉は切れ込まないが、下部は大きく切れ込むのに対し、ヤマボクチの葉は切れ込まない。

[小山博滋 2022年2月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android