20世紀西洋人名事典 の解説
キャスリーン・M. ペイトン
Kathleen M. Peyton
1929 -
英国の児童文学作家。
バーミンガム生まれ。
小さい頃から物語を書き、19歳の時処女作が出版された。マンチェスター美術学校で学び、1950年結婚し、商業美術家の夫と共同で作品を書き始めた。’63年「難破船上の戦い」で作家としての地位を確立。20世紀はじめに生きた一人の女性を通し、フランバーズ屋敷をめぐる人々の姿を描いた三部作「愛の旅だち」(’67年)、「雲のはて」(’69年)、「めぐりくる夏」(’69年)でカーネギー賞を受賞。さらにその後「愛ふたたび」(’81年)を加え四部作となる。彼女の作品の主人公は常に思春期の若者で、人生の方向を求めて揺れ動く若者の姿に、馬、車、飛行機等を絡ませて、躍動感と臨場感を盛り上げて面白さを倍加し、読者の興味をしっかりとつかまえて離さない作品を次々と発表している。他の作品に「卒業の夏」(’70年)等のペニントン3部作、「バラの構図」(’72年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報