きらきらし

精選版 日本国語大辞典 「きらきらし」の意味・読み・例文・類語

きらきら‐

〘形シク〙 (古くは「きらぎらし」とも)
① 光を発したり、また光を受けたりして輝いている。
※枕(10C終)四〇「ゆづり葉の、いみじうふさやかにつやめき、茎はいと赤くきらきらしく見えたるこそ、あやしけれどをかし」
容姿、態度などが整っていて立派である。端正である。清らかである。
書紀(720)允恭二三年三月(図書寮本訓)「木梨軽(きなしからく)皇子を立て太子と為す。容姿(かほ)佳麗(キラキラシ)。見者、自らに感(めて)ぬ」
威厳があって堂々として立派である。
※枕(10C終)二九五「きらきらしきもの。大将の御前駆追ひたる。孔雀経御読経
④ きらびやかで美しい。はなやかに栄えている。
蜻蛉(974頃)中「わざときらきらしくて、日まぜなどにうち通ひたれば」
⑤ 目立っている。はっきりしている。
※発心集(1216頃か)七「元来心弱く拙くして、きらきらしき罪をもえ作らず」
[補注]語根「きら」は、物が瞬間的に輝くさまを表わし、「きらきらし」はそれを重ねて形容詞化したもの。人物の容姿・態度・性格、建物の様子などについて、その美しさを表わすのに用いられる。
きらきらし‐げ
〘形動〙
きらきらし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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