精選版 日本国語大辞典 「きらきらし」の意味・読み・例文・類語
きらきら‐し
- 〘 形容詞シク活用 〙 ( 古くは「きらぎらし」とも )
- ① 光を発したり、また光を受けたりして輝いている。
- [初出の実例]「ゆづり葉の、いみじうふさやかにつやめき、茎はいと赤くきらきらしく見えたるこそ、あやしけれどをかし」(出典:枕草子(10C終)四〇)
- ② 容姿、態度などが整っていて立派である。端正である。清らかである。
- ③ 威厳があって堂々として立派である。
- [初出の実例]「きらきらしきもの。大将の御前駆追ひたる。孔雀経の御読経」(出典:枕草子(10C終)二九五)
- ④ きらびやかで美しい。はなやかに栄えている。
- [初出の実例]「わざときらきらしくて、日まぜなどにうち通ひたれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- ⑤ 目立っている。はっきりしている。
- [初出の実例]「元来心弱く拙くして、きらきらしき罪をもえ作らず」(出典:発心集(1216頃か)七)
きらきらしの補助注記
語根「きら」は、物が瞬間的に輝くさまを表わし、「きらきらし」はそれを重ねて形容詞化したもの。人物の容姿・態度・性格、建物の様子などについて、その美しさを表わすのに用いられる。
きらきらしの派生語
きらきらし‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
きらきらしの派生語
きらきらし‐さ- 〘 名詞 〙