キリスト教民主中道連盟(読み)きりすときょうみんしゅちゅうどうれんめい(その他表記)Unione dei Democratici Cristiani e di Centro

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キリスト教民主中道連盟」の意味・わかりやすい解説

キリスト教民主中道連盟
きりすときょうみんしゅちゅうどうれんめい
Unione dei Democratici Cristiani e di Centro

イタリアの中道政党。略称UDC。1993年の選挙制度の改正を契機に「自由のポーロ」の傘下に入ったキリスト教民主センター(CCD)とキリスト教民主連盟(CDU)のカトリック2派が、2002年に合同してキリスト教民主中道連盟(UDC)を立ち上げた。その支持基盤は南部と島嶼(とうしょ)に集中しており、選挙では3%から5%を超える得票率を確保してべルルスコーニ政権に貫献してきた。しかし2005年、支持基盤の穏健保守層への対応などをめぐりベルルスコーニ対立を深めたのを契機に、新たにその政治的立場を模索し始めた。2007年末「自由の市民」党との合同を迫るベルルスコーニの要請を拒否して、その大部分はカシーニPier Ferdinando Casiniに率いられて中道右派を去り、他の少数派(3~7%)は自治運動(MPA)を組織して中道右派にとどまった。2008年の総選挙では、カシーニ派は中道に位置をとり、単独で下院205万票(5.6%)、36議席を獲得した。

[柴田敏夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android