ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キンナモス」の意味・わかりやすい解説
キンナモス
Kinnamos, Iōannēs
[没]1230頃
ビザンチンの歴史家。首都コンスタンチノープルの上流階級出身で,修辞学に秀で,マヌエル1世の秘書官となった。皇帝のヨーロッパ旅行,小アジア遠征にも同行。主著『ヨハネス2世ならびにマヌエル1世伝』 Epitomēはアンナ・コムネナの『アレクシアス』の継続であり,敬愛したマヌエル1世を中心に簡略な文体をもって書かれている。ビザンチン帝国に対する愛国主義的頃向はあるが,一般的叙述は公平で,特に軍事情報は詳しく,史料価値は高い。
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