ギュレン師

共同通信ニュース用語解説 「ギュレン師」の解説

ギュレン師

1941年、トルコ東部エルズルム県生まれの穏健なイスラム教指導者。イスラム教の実践と、トルコが国是とする世俗主義調和を目指し、学校設立など教育活動や社会奉仕活動を通じて国内外で支持者を増やした。イスラム回帰運動とも解釈され、支持者による社会運動は「ギュレン運動」と呼ばれる。運動が拡大していた1999年、ギュレン師が国家体制の変革を目指しているとの報道も。運動への反発が強まり、同年から米国に事実上亡命した。エルドアン氏とは良好な関係にあったが、同氏が強権体質を強め始めると、対立するようになった。(カイロ共同)

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知恵蔵mini 「ギュレン師」の解説

ギュレン師

トルコ出身のイスラム指導者、社会運動家。自ら主宰するギュレン教団の指導者。本名はムハンマド・フェトフッラー・ギュレン(Muhammed Fethullah Gülen)。1941年生まれ、トルコ東部トルコアナトリア地方出身。世俗主義を国是とするトルコから出発した緩やかなイスラーム回帰運動であるギュレン運動(ヒズメット運動)を主宰し、中等学校の学生寮の開設、初等・中等学校、デルスハーネ(予備校)、大学などの教育機関の創設、広宗教間の対話の実施、慈善団体から病院、金融、保険機構の創設など、幅広い活動を行っている。トルコの国是である公の場から宗教色を排除する世俗主義とイスラム教は矛盾しないとする穏健な思想を持つ。

(2016-7-20)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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