くすねる(読み)クスネル

デジタル大辞泉 「くすねる」の意味・読み・例文・類語

くす・ねる

[動ナ下一]こっそり盗み取る。ごまかして自分の物にする。「店の金を―・ねる」
[類語]猫ばば着服失敬横取り横領

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「くすねる」の意味・読み・例文・類語

くす・ねる

  1. 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
  2. 人の物をごまかして、こっそり自分のものとしてしまう。身近にいる人や店などのちょっとした品物をこっそりと持ちだす。
    1. [初出の実例]「其時人々力をそへくすね給へと約束し」(出典:浄瑠璃・大職冠(1711頃)道行)
    2. 「帳簿につけない金だから、くすねられればそれまでだ」(出典:ある女(1973)〈中村光夫〉六)
  3. かくす。
    1. [初出の実例]「御兄弟へそと御意得たく候となまりくすねて申ける」(出典:浄瑠璃・源氏長久移徙悦(1685)一)
  4. 堂々とせずこそこそしている。のびのびとせず、さからうような様子である。
    1. [初出の実例]「偶(たま)灌木の林がチョボチョボと、くすねて生えてるを見るばかりであらう」(出典:少年行(1907)〈中村星湖〉一)

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