着服(読み)チャクフク

デジタル大辞泉 「着服」の意味・読み・例文・類語

ちゃく‐ふく【着服】

[名](スル)《「ちゃくぶく」とも》
衣服を着ること。
金品などをひそかに盗んで自分のものにすること。「売上金着服する」
[類語](2猫ばば横領失敬横取りくすねる

ちゃく‐ぼく【着服】

ちゃくふく(着服)」の音変化。
「かの一本をおのが懐へ―して」〈滑・膝栗毛・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「着服」の意味・読み・例文・類語

ちゃく‐ふく【着服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ちゃくぶく」とも )
  2. 衣服を着ること。また、着ている衣服。
    1. [初出の実例]「衣裳のごとくなれば、着服の心也」(出典:名語記(1275)二)
    2. [その他の文献]〔晉書‐杜皇后伝〕
  3. 身につけること。身におびること。
    1. [初出の実例]「くゎい中に御太刀をちゃくふくしていやす」(出典:咄本・稚獅子(1774)すっぱ抜)
  4. 不正な手段でごまかして自分のものにすること。
    1. [初出の実例]「今度ははづんで二朱一つ。ヲットしめたと又着服(チャクブク)」(出典浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)座摩社)

ちゃく‐ぼく【着服】

  1. 〘 名詞 〙 「ちゃくふく(着服)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「御祝儀をちゃくぼくして」(出典:黄表紙・江戸生艷気樺焼(1785)下)

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