日本大百科全書(ニッポニカ) 「クズミン」の意味・わかりやすい解説
クズミン
くずみん
Михаил Алексеевич Кузмин/Mihail Alekseevich Kuzmin
(1875―1936)
ロシアの詩人、小説家。初め「ロシア象徴主義」の月刊機関誌『ベスイ』の同人に加わり、詩、散文、戯曲などを発表していたが、1910年、象徴主義から離れて、「アクメイズム」(ロシア象徴主義が解体したあと、1910~12年にかけて成立した文学流派)のグループに参加し、同機関誌『アポロン』の同人として活動する。初期の繊細優雅なスタイルは、しだいに技巧的に無造作な作風に変わり、後期にはシュルレアリスムに接近した。詩集『アレクサンドリア詩集』(1906)、中編小説『翼(つばさ)』(1907)などが代表作である。
[草鹿外吉]