クラウス法(読み)クラウスホウ

化学辞典 第2版 「クラウス法」の解説

クラウス法
クラウスホウ
Claus process

イギリスのC.F. Clausが発明した硫化水素より硫黄を回収する方法で,のちにドイツのI.G.社が改良したので,I.G.-クラウス法ともよばれる.硫化水素の1/3を燃焼して二酸化硫黄とし,これを残余の硫化水素とボーキサイト触媒上で反応させて硫黄とする.

2H2S + SO23S + 2H2O

現在,石油の水素化脱硫などで生成する硫化水素は,大半がこの方法によって硫黄として回収されており,わが国の硫酸製造原料の30% 以上を占める.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のクラウス法の言及

【ガス化学】より

… メタンと硫黄を高温で反応させると二硫化炭素が得られるが,この反応は次の2段階からなる。(化学式)第1工程で生じた硫化水素は,第2工程のクラウス法で硫黄として回収され,第1工程へリサイクルされる。 メタンからのアセチレン製造は1000℃以上の高温で行われるが,その詳細については〈アセチレン〉の項を参照のこと。…

※「クラウス法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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