日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリトストマ」の意味・わかりやすい解説
クリトストマ
くりとすとま
[学] Clytostoma callistegioides Bur.
ノウゼンカズラ科(APG分類:ノウゼンカズラ科)の常緑低木で、巻きひげでよじ登り性をもつ。南ブラジル、アルゼンチン原産で南アメリカに8種分布する。和名ハリミノウゼン。葉は対生し、長さ5~8センチメートルの小葉は倒卵形または長楕円(ちょうだえん)形で先は鋭くとがる。花は長さ7~8センチメートル、淡紫色で花柄上に2個ずつつき、筒状の先が5裂する。筒部は淡黄色地に紫色を帯びた条線がある。果実は蒴果(さくか)、種子は球形で翼のある刺(とげ)をもつ。温室栽培用とされ、実生(みしょう)や挿木で殖やす。属名はギリシア語のklytos(美しい)とstoma(口)とからなる。
[冨樫 誠 2021年10月20日]