クロルゾキサゾン(その他表記)chlorzoxazon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロルゾキサゾン」の意味・わかりやすい解説

クロルゾキサゾン
chlorzoxazon

メフェネシン,メトカルバモール,カリソプロドールなどとともに,脊髄に作用して筋弛緩を生じる中枢性骨格筋弛緩剤である。ベンゾキサゾール誘導体で臨床応用されている唯一のもの。メフェネシンと作用は似ているが,効力はより強く,持続が長い。脊髄の多シナプス反射 (屈筋反射) 経路を抑制して筋弛緩を生じる。神経線維の伝導,神経筋接合部の伝達は影響されないので,介在ニューロンのシナプスが作用点と考えられている。メフェネシン同様,ストリキニーネによるけいれんに拮抗する。臨床的には全身麻酔時の筋弛緩増強,パーキンソン症候群やその他の筋緊張・反射亢進状態,てんかん破傷風骨折脱臼整復などに用いられる。副作用には胃腸の刺激作用,肝障害などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android