ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クーラン嶼」の意味・わかりやすい解説 クーラン(鼓浪)嶼クーランしょGulang yu 中国南東部,フーチエン(福建)省南東部のシヤメン(厦門)特別市に属する島。チウロン(九竜)江河口のシヤメン湾に浮かぶ。日本ではコロンス島とも呼ばれる。明末に鄭成功が東方のシヤメン島を根拠地に,清朝の支配に抵抗するため水軍の基地を置いた。その後は漁村となっていたが,1903年に共同租界が設けられ,外国人の別荘地となった。中華人民共和国成立後は国民の保養・レクリエーション地,住宅地に変わった。亜熱帯の温暖な気候で,樹木や花に覆われ,「海上花園」と呼ばれる。鄭成功紀念館,菽荘花園,海水浴場があるほか,租界時代のさまざまな様式の建物が残され,2017年国際連合教育科学文化機関 UNESCOの世界遺産の文化遺産に登録された。電機,プラスチック,皮革,織布,食品,工芸品などの軽工業が発達。最高点のリーコワン(日光)岩(90m)からシヤメン市が一望できる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by